- 大口袴
- おおくちばかま【大口袴】裾口(スソグチ)が広い袴。(1)束帯の際, 表袴(ウエノハカマ)の下に着用した下袴。 普通, 紅の平絹・精好(セイゴウ)の類で作られ, 赤大口ともいう。 老人は白を用いる。(2)武家が直垂(ヒタタレ)の袴の下につける下袴。 鎌倉末期から後ろを固い緯(ヨコ)畝織で仕立てて後ろ腰を張らせ, 後ろ張り大口とも呼ぶ。 風流(フリユウ)には上の袴を略した。(3)公家の子弟が半尻着用のときにつけた袴。 室町以降, 前に固い緯畝織を用いて前を張らせ, 前張(マエバリ)・(サイバリ)大口とも呼ぶ。(4)能装束の一。 腰のところを強く左右に張らせた袴。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.